税理士法違反行為

秘密保持および禁止行為誓約書

入社するときに社内の秘密事項は外部に漏らさないように誓約書に記名して、会社に提出します。

特に税理士事務所は、個人情報をたくさん取り扱うので、会社の情報を外部に漏らしてしまうと、訴えられて損害を被る可能性が高いです。

入社からだいぶたちましたが、本日その誓約を取り交わしました。(笑)

そこで、税理士法についても説明があったので少し気になって調べました。

税理士でない者の罰則

当たり前ですが、税理士じゃない人が税理士業務をしたら罰則があります。
条文上の記載は以下の通りとなってます。
(税理士業務の制限)
第五十二条 税理士又は税理士法人でない者は、この法律に別段の定めがある場合を除くほか、税理士業務を行つてはならない。

第五十九条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
四 第五十二条の規定に違反したとき。

雇用主の税理士にも罰則がある

意外と知られていないと所長税理士も言っていましたが、非税理士が税理士行為をしていることを、雇用主の税理士が知っていた場合(監督責任が問われるため知らなかった場合も含む。)その雇用主の税理士も罰則を受けます。

問6-26 法第41条の2違反(使用人等に対する監督義務違反)があったとして行われる法第46条の規定による懲戒処分は、どのような内容ですか。

(答)
法第41条の2は、「税理士は、税理士業務を行うため使用人その他の従業者を使用するときは、税理士業務の適正な遂行に欠けるところのないよう当該使用人その他の従業者を監督しなければならない。」と規定し、使用人等に対する監督義務を課しています。
税理士が法第41条の2の規定に違反した場合には、法第46条の懲戒事由に該当します(問6-7、問6-11参照)。
この場合の懲戒処分の量定は、法第46条及び告示の規定に基づき、戒告又は1年以内の税理士業務の停止となります(問6-11参照)。

【参考法令等】
法第41条の2、第46条
告示Ⅱ第1の2(6)

6 税理士法違反行為|国税庁 (nta.go.jp)

以上の内容から、非税理士が違反したら、雇用主の税理士は最長1年税理士業務を行えなくなります。

1年というとお客様の決算は必ず1回はあるので、お客様はもうその税理士とは解約する以外の道はなくなります。

つまり従業員が違反するとその使用している税理士の顧問先がだれもいなくなるわけですね。

そのほか非税理士に名義貸しをしている税理士も罰則を受けます。

(非税理士に対する名義貸しの禁止)
第三十七条の二
 税理士は、第五十二条又は第五十三条第一項から第三項までの規定に違反する者に自己の名義を利用させてはならない。第五十九条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

第五十九条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
二 第三十七条の二(第四十八条の十六において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。

たとえば、自分は非税理士だけど親の名義を借りて税理士事務所を経営している場合は、自分も親も罰せられるわけですね。

まとめ

これ以外にも税理士法には細かいルールがたくさんあるみたいですね。

税理士の業務は「無償独占業務」といって報酬を得ようが得まいが、その業務を税理士以外の人はやってはいけないという規定があります。

無償でも資格者以外は税理士業務を行えないほどの価値のある資格であるがゆえに、細かい業務に関するルールが税理士法で決まっているわけですね。

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