事前に言ったことをやってくれなかった【決算賞与】

節税の提案

「1、2か月後決算だから予想税額と節税の対策をお客様としなきゃね。ちなみに節税ってなにがある?あげてみて」

と先生に問われました。

倒産防止共済、設備の購入、課税の繰り延べでほとんどメリットないけど法人保険、小さいけど旅費規程を設ける、決算賞与…

そこで税理士先生が、
「そいえば昔、決算賞与で顧問先が決算後1月以内に支払いしなくて、損金算入できなかったことあったよ」

決算賞与の節税

ここで決算賞与について確認します。
決算賞与は、会社の業績に応じて支給する賞与です。
今期は利益が出たなと思ったら、従業員に賞与を支給し、損金経理することができます。
しかし下記の①から③の要件を満たさなければいけません。

①決算日までに決算賞与の支給額を、各人別に受給者全員に通知していること
賞与通知書等を作成して、従業員に通知書を交付した日付と氏名を記入しておきます。従業員からサインをもらっておくと安心です。

②決算日以後1カ月以内に受給者全員に支給していること
基本的に銀行振込としたほうがいいですね。現金払いの場合は、従業員から領収書をもらっておきます。

③決算で損金経理をすること
決算において費用処理しておきます。未払計上します。社会保険も。

先生の過去の顧問先では、この②の要件を満たさなかったと言うことです。
ちなみに、1000万円の決算賞与を出した会社らしいです…

また決算賞与は税務調査があったら必ず調べあげられるらしいです。
社外流出ですが、節税効果もかなり高いですしね。
賃金規定もみられる場合もあるため、労務関係の書類もしっかり用意しておきたいものですね。

事前に言ってたのにやってくれなかった

結構口酸っぱく言っていたらしいのに、顧問先は言う通りやってくれなかったようです。

こういう経験があるからこそ、納税予測や節税の提案はなるべく早くやるように進言してくださっているのでしょう。

「納税が〇〇になります。」といって、
「え。高いね。なんで早くいわなかったの。」
という苦情が、税理士事務所にとって一番よくないということは重々承知してます。

ですが、税理士事務所側も
「え、でも前に〇〇円くらいっていってありますよ。」
ということもあると思います。
いわゆる言った言わない問題ですね。

こういうリスクを回避するために、文面で残しておくことが大事なのかなと。
なるべくメールやチャットで納税の予想、節税の提案はしたいものです。

 

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