社会保険料の天引き、仕訳の解説。

 

社会保険料の天引き

従業員を雇うと、社会保険に加入させなければいけません。

給料が支払われるとき、会社は従業員の社会保険料を天引きし、年金事務所に納めます。

そのときの社会保険料の
・控除のタイミング
・何月分の社会保険料をいつ納めるのか。
・そのときの仕訳の流れは?

という問いに答えていこうかなと。
自分でも少し混乱したので、まとめます。

社会保険料は原則、翌月に支払う

「社会保険料は、加入月の翌月から支払う。」

これが原則です。

4月に入社し、社会保険に加入したら、4月分の社会保険料は5月に支払います。

いろいろな給料の締め方と、支払い方があるので、仕訳とともに例を書いておきます。

例1)4月1日加入。4月末締め。5月20日支払い。

4/30 (給料)××× (未払金)×××
。        (預り金(社保))××

5/20 (未払金)×× (現金預金)××

5/31 (預り金(社保))×× (現金預金)××
。 (法定福利費)××

例2)4月1日加入。4月20日締め。4月30日支払い。

4/20 (給料)×× (未払金)××

4/30  (未払金)×× (現金預金)××

原則、翌月に支払う給料から天引きして、翌月に支払います。

よって4月の社会保険料は、5月20日に支払ったときに天引きし、5月末に納めます。

保険料の控除月は会社によって任意に選べる

これは自分は見落としていた知識ですが、控除月は会社によって任意に選べるということです。

先ほどの例の「4月1日加入。4月20日締め。4月30日支払い。」の例も、4月分の社会保険料は、5月に支払うのですが、4月30日支払い分の給与から天引きして支払ってもよいということです。

仕訳例)
4/20 (給料)××  (未払金)××
。        (預り金(社保))××

4/30 (未払金)××  (現金預金)××

5/20 (給料)××   (未払金)××
。        (預り金(社保))××

5/30 (預り金(社保))×× (現金預金)××
。 (法定福利費)××
※このときの預り金(社保)は4月20日に天引きしたもの。

このように天引きする社会保険料は、いつの支払い分でもよいです。

当月控除が使われる場面は、役員報酬のようにずっと同じ額面のときに使われることが多いです。

仕訳例)10月加入。末締め。29日払い。保険料の控除は当月支給分を控除。

10/29 (未払金)×× (現金預金)××
10/31  (給料)××  (未払金)××

10月分社会保険料は、翌月に支払うので、ここでは控除しません。

11/29  (未払金)×× (現金預金)××
11/30  (給料)××  (未払金)××
。          (預り金(社保)××

11/30 (預り金(社保))××  (現金預金)××
。  (法定福利費)××

となります。
末締めなのに、そのまえの29日に支払っているから、前払みたいになっていて仕訳としては少し変ですが、社会保険の支払いの流れを仕訳としてみると上記のようになります。

注意点としては、社会保険料の料率が変わったときに11月30日に天引きする社会保険料は10月の料率を使わなければいけません。

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