外貨建取引の会計処理

 

外貨建取引の会計処理

近年外国との取引をする会社が増えています。

外注費として外国に支払うときは、請求書の発行者は外国であるため、外国語での請求書が送られてきます。

外国語ができない人(自分)はその請求書を読み解くのに手こずります。

もちろんすべて読み解く必要がなく、いくつかポイントがあるので解説します。

日付と金額を探す

請求書には外国語でいろいろ書いてありますが、とりあえず「日付」と「金額」を探しましょう!

もちろん請求されている内容は大事ですが、そこはお客様に「ファイル名に取引内容の記載をお願いします。」と一言お伝えしていただければよいでしょう。

請求書に書かれている日付は、
①商品の譲渡、役務提供を行った日
②請求書を発行した日

が書かれています。
基本的には、①の日付ですが、月が一緒ならどちらでもよいです。

理由としては、為替レートは必ずしも取引日ではなく、
・前月末日のレート
・前週末日のレート
などを使ってよいからです。(継続適用が要件)

実務的には、前月末日のレートを使うのが楽でよいと思います。

使うレートはTTM(仲値)が原則です。

つづいて金額ですが、品目ごとの金額が書かれていますが、外国の税金が課された後の合計金額を使いますので請求書から探しましょう。

そしてその外貨建の合計金額に、該当のレートを乗じて、円換算した金額を会計処理で使います。

決済日の処理

次に実際に支払う日の会計処理をします。

取引日の仕訳は
外注費 1,000  /買掛金  1,000

という感じなるので、決済日はこの買掛金を消し込みます。

決済の時に追加する勘定科目としては、「支払手数料」と「為替差損益」です。

「支払手数料」は外国送金・外貨両替をした銀行、決済システム会社に対しする支払いを表します。
消費税は非課税となります。

「為替差損益」は、取引日と決済日のレート差を表します。
消費税は不課税です。

外国送金等の手数料の金額が、送金明細に記載されているので、その金額を仕訳に反映します。
現金預金は、預金の明細を見て確認できます。

買掛金 1,000   /  現金預金 1,100
支払手数料  200   /

上記の仕訳をして出た差額を、為替差損益として処理します。

買掛金    1,000     /  現金預金 1,100
支払手数料 200  /    為替差損益   100

また、期末に未決済の買掛金が残っていたら、期末時の為替レートで評価替えをしましょう。
翌期首の洗替も忘れずに。

 

 

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